働き方改革とICT利活用
働き方改革とは:「
一億総活躍社会」実現に向けた取り組みです。
政府は2017年3月に
働き方改革実行計画をとりまとめました。
この実行計画において我が国の
人口減少という構造的な課題とともに、
労働生産性の低迷があることが述べられています。
ICT(情報通信技術)の利活用が労働参加率と労働生産性の2つの向上に大きく寄与することが、政府の平成29年度情報通信白書でも期待され、述べられているところです。
限られた労働人口の中で、限られた時間、環境など通常に働くことが難しい人々の労働参加率を向上させる仕組み、そして働く人々の仕事の効率を上げ、労働生産性を向上させる仕組みを、ICTを使って構築することが、企業に求められています。
企業が、事業を継続する上において働き方改革に取り組むことは、避けては通れない経営課題であると確信します。
では、企業は働き方改革にどのように取り組むべきなのでしょうか?
取り組みへの課題
- 従業員の適正な就業管理の実施
- ICT利活用により仕事の効率化を促進する。
- 働きやすい職場づくり
- 他
1.従業員の適正な就業管理の実施
まずは、働く従業員の適正な就業管理をすることが必要になります。
従業員の適正な就業管理は、過剰な労働時間を抑制し、労働へのモチベーションを上げて、労働生産性の向上につなげます。
就業時間内に仕事を終了させるという習慣をつけることは、時間内に終わらせる創意工夫を自ら生み出すことにもつながります。
又、決められた休暇(有給休暇)を計画的に取得できることは、やはり従業員の働くモチベーションを向上させます。
今後就業人口が減少していく社会状況で、就業のルールに沿った、適正な勤務体制をとることは企業の働き手を確保し、事業継続に貢献します。
2.ICT利活用により仕事の効率化を促進する。
ICTの利活用で、大幅な仕事の効率化が図れます。
働き方改革でのICT利活用は、それによる労働生産性向上を目的とします。
ICT利活用にはICT投資要素と業務改革要素があります。
事例としてICT投資は
- 業務のデジタル化を目的とした、プロジェクト管理などのシステム化
- 情報共有体制を目的とした、コミュニケーションツールの導入など
(例:社内 SNS、インスタント・メッセンジャー)
- 職場環境のICT化を目的とした、無線LAN環境の整備やタブレットの配置、処理能力の高いPCへの切換など
- 柔軟な勤務形態の導入を目的とした、テレワーク環境整備(ICT投資)
事例として業務改革では
- 柔軟な勤務形態の導入を目的とした、就業規則変更、在宅勤務条件の緩和(業務改革)、テレワーク推進
- 業務効率化を目的とした、会議短縮、ペーパーレス化など
例 テレビ会議 グルーウェア 業務フローの電子化
データ活用による顧客満足度向上を目的とした、データ活用推進の専門部署の設置
(平成29年度情報通信白書より引用有)
例えば、クラウドストレージを活用することにより、いつでもどこでも必要なファイルを読み書きすることができ、会社のデスクに座らずともPCによる仕事ができるようになります。
又、情報を共有することで、社内全員の知識を共有でき、各々個人のモチベーションをあげ、労働生産性を大幅に向上することが可能になります。
3.働きやすい職場づくり
従業員が働きやすい職場をつくる。
業務改革の事例としてもありました、柔軟な勤務形態の導入や、会社組織を縦社会から横社会へ人間関係を変えてゆくなど。
最後に
働き方改革に取り組み実施するにあたっては、ICTを利活用していくことが、不可欠であるといえます。
企業が働き方改革に真剣に取り組むことが、従業員の働くモチベーションの向上につながり、ひいては、企業の業績アップや安定した経営状況という、最終的なメリットをもたらすことになります。